【ブックレビュー】 カンボジア 密林の五大遺跡

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密林の五代遺跡

連合出版発行

2014/9/1

2500円(税別)

石澤 良昭(著),三輪 悟(著)

 

 

 

【内容紹介および感想】

元上智大学学長であり、45年以上アンコールワット遺跡群の調査・研究に携わってきた石澤氏による「アンコール王朝繁栄の謎」「王道と五代遺跡」の賞では、カンボジア地方都市に佇む五代遺跡、アンコール王朝に繋がる遺跡にフォーカスをあて、発見された碑文を読み解きながら、当時の生活、インフラ、戦の動きなどを推察し、そこからその遺跡群の役割や物語を紹介している。また他の書籍では紹介されていないそれぞれの遺跡の地図や歴史などの詳細情報も記載されている。

 

シェムリアップに十数年在住し上智大学アジア人材養成研究センター研究員現地センター責任者として調査を行っている三輪氏による「密林の遺跡を調査する」の章では、三輪氏が1997年10月に初めてアンコールワットに訪れ、これら五代遺跡を調査した際の貴重な調査話、そして各遺跡の見所話がふんだんに紹介されている。これらの話は、昨今、急速に各遺跡までの交通事情が変わり、また遺跡の保存状態が変わっているため、いくつかの遺跡ではもはや想像もできないが、当時ならでは事情やカンボジアならではの大人の事情も感じられる裏ネタなども紹介されている。

遺跡マニアだけでなく、カンボジアが好きな人にも読んでもらいたい一冊である。

 

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