【 日本 】カンボジア料理店すろまい代表 中村 健司(なかむら けんじ)

関係する日本人

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バックパッカーとしてアジアを周遊していた大学時代

大学在学中は政治を学んでいた。そして、長期休みのたびに、中国、ベトナム、カンボジア、タイ、バングラデシュ、インドをはじめとしたアジアの国へと足を運んでいた。旅の目的も国も様々であった。単純に旅行をして見聞を深めたり、現地の支援活動に参加したり、商売を目的に旅をしたり。そんな中、初めてカンボジアに訪れたのが1998年であった。当時のカンボジアは情報自体が少なく、有名なガイドブックに記載された情報から、とりあえず怖い国であるというイメージだけが先行していた。しかし実際に訪れたカンボジアは情報とは大きく異なり、人も国も空気も、全てが優しかった。

卒業論文に選んだのが対人地雷問題であった。テーマに沿った調査、体験をするために、カンボジアの地方都市にある小さなNGOに訪問することとなった。その団体長の話、考え方から、支援とはいったい何なのか、もっと深く知りたいと感じた。そこからカンボジアとの関係がだんだん深くなっていった。どことなく懐かしいような空気とありのままの人間くささが残るカンボジアの人々、どこかに縁を感じる。そして、ボランティアという名目で自分自身の勉強となっていく、とても大事な時間であった。

 

マシンガンを突き付けられ、ミリタリーポリスに拘束
実家の電気屋での仕事。いつか自分の店を
貯蓄1万円からすろまいをオープン

(こちらの記事は書籍版でご紹介しております)

 

今後のカンボジアと自分の挑戦

人には無限の可能性がある。自分自身楽しく、正しく、人間くさく生きていければ何も言う事はありません。

カンボジア料理店。そのキーワードから、カンボジアと繋がる出来事がどんどん増えてきています。カンボジア映画祭、カンボジア料理教室の講師、イベントへの出店、カンボジアツアー、カンボジア関係のジョイントベンチャー、支援活動団体への各種サポート、現地のカンボジア人とのコミュニケーションTシャツの販売など。近い将来、シェムリアップですろまい2号店のオープンも目指しています。ターゲットは観光客と考えていますが、スタッフにはやる気のある村人と大学生を雇用して、そこを基点に、お店と大学のネットワークを作り、カンボジア人がビジネスによって自分たちの村落を開発するモデル作りが目標です。独自のツアー開発と、体験型宿泊施設の運営、日本とカンボジアを繋ぐ各種事業も考えています。

今までの経験から、カンボジアに対して、ただお金やモノを与える支援はしたくないと考えています。そのような支援が悪とは言えないけどカンボジアの人達の依存心を助長している部分は否めません。とは言え、何もしないことが良い訳ではない、だからビジネスとして日本からでもカンボジアに貢献していければと考えています。

カンボジアに関わって、自分の人生を取り戻すきっかけをもらえたと思っています。人間くさいあの人達、豊かな環境と時間の流れのなかで、自分を見つめ、自分の人生を自分で考えて自由に生きていこうと決めることができました。自分で自分の人生を決めて生きていいんだって、もっとリラックスしていいんだって、そう思えました。

カンボジアが好きになったら、是非現地の料理、言葉などにもチャレンジしてほしいです。また、お金という尺度だけで判断するのはもったいないです。すぐにお金やモノをあげることで、貰う人の依存心を助長していないか? 他に、もっと有効な方法はないのかを考えてほしいと思います。

 


 

 

中村 健司(なかむら けんじ)

出身: 大阪府

学歴: 関西大学大学院法学研究科公法専攻(国際法)修士、イギリス・ハル大学

職業・業種: カンボジア料理店すろまい代表

座右の銘: 内面の成長からすべてが始まる内面の成長からすべてが始まる

趣味: 企画を考えること、映画

カンボジア歴: 1998年初訪問、以降定期的に訪問、渡航歴50回以上

ウェブサイト: http://www.suromai.com

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