カンボジアを旅する時は、基本米ドルだけあれば問題ないですが、1$以下のお釣りは基本リエルで戻ってきます。そして、たま~に大きなお札に遭遇することがあります。5,000リエルや10,000リエル、はたまた20,000リエルがお釣りで戻ってくると、在住者でもなんとな~く困るんですが、それを大幅に上回る困ったちゃん紙幣があるんです。
それが「魔の」50,000リエルと100,000リエル。その新しいデザインが2014年5月に発行されました。こちら2012年10月15日に逝去された故ノロドム・シハヌーク王の追悼を意としてとのこと。せっかくだから、今回、知っている様で知らないカンボジアの50,000リエル札に密着取材してみました!
〇 お札のサイズ→155mm x 72mm
〇 50000リエルは約12.5$也
偽物と本物を見分けるための様々な工夫!?
① 銀色のライン中に模様
があって、その中によ~く見ると50000リエルの文字が隠れてるんです!
角度を変えると銀の色が違う色に変化して綺麗ですよ。
② 50000リエルの文字が浮かび上がってきます
③ 手触りで分かる本物のお札だけにある厚いライン
④ 点字で50000リエル。目が見えない人向け
⑤ スピアンコンポンクディのナーガ像が描かれている
⑥ 国立銀行総裁H.E.CHEA CHANTO氏のサイン
⑦ 黒線には50000の文字が
⑧ ものすごーく小さい文字
⑨ 透かし絵柄で故ノロドムシハヌーク王と、蓮の花が描かれている
⑩ 50000の文字がグラデーションになっている
⑪ 2014年6月から配布開始だが2013年に発行された
⑫ 光の具合で浮かび上がる50000の文字
⑬ ロリュオス遺跡群、バコン寺院
⑭ コーケー遺跡群、プラサットドムライチョーンダンの象の彫像
⑮ アンコールワット第一回廊の屋根と同じ彫刻
お札に描かれている遺跡の絵と、実際の遺跡、一緒に撮影をしてみてもいいかも。是非お試しください。
リエルの歴史とうんちく
1978年、ポルポト政権下に一時的に廃止された貨幣制度。その後、1980年に再びカンボジア国立銀行が設立されて、リエルも復活しました。
当時、1$=4リエルの為替レートで導入されたのですが、発行当初はなんと!国民に無料で紙幣を配布したのです。それにより人々はリエルを使い始めましたのです。
ちなみに、現行の100リエル札にはプノンペンの独立記念塔、500リエル札にはアンコールワット、1000リエル札には故シハヌーク王の葬儀の様子が描かれています。これは、カンボジアの子供達でも日々見かけるお札にこそ、自分達の誇りである、アンコールワットや王を毎日目にできるようにと言う配慮だそうです。
旅の記念に、一枚いかがですか!?