遺跡にも描かれているカンボジアの古武道、ボッカタオの攻撃力・安全性を検証!

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こんにちは、インターンシップ生の馬場です。
カンボジアというとアンコールワットなどの遺跡を思い浮かべる方が多いと思います。
遺跡の壁には人々の様子が描かれており、それらはとても有名です。
みなさん遺跡のレリーフというと昔の様子が描かれているものだと思っていませんか?
実は遺跡に描かれた文化は現代まで受け継がれているものもあるんです!
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その中の1つがアンコールトムの壁に描かれているボッカタオ。
ボッカタオとはボッカ=戦う、タオ=ライオンという意味で、カンボジアにアンコール王朝の頃から伝わる武道を復興したものです。
ライオンと戦えるほどの武道、日本の武道である合気道弐段の私としては猛烈に気になるところです。
百聞は一見に如かずということで事前連絡をし、ボッカタオの道場に行ってみることにしました。
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バイクで村に行き、伺った道場がこちら。
道場と聞いて柔道場のような場所を想像していたのですが、なんと外でした。
奥にある更衣室で着替えさせてもらい、早速ボッカタオを体験します。
料金は1時間の体験で5ドルです。
実際に体験し、どれくらい強いのか、また安全なのか、合気道と比較し検証していくことにします!
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軽いランニングをし、裸足になって準備体操をします。
合気道やほかのスポーツ同様ちゃんと準備体操があって少し安心できました。
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まず拳や肘で相手を攻撃する動作から練習が始まりました。
合気道でも稽古は基本動作から始めますが、どの武道も同じようです。
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型稽古が始まりました。
これは後ろから首をつかまれたときに振り向く勢いで掴んでいる腕を払い、逆に相手の首を掴んで膝蹴りをします。
合気道でも振り向いたり踏み込んだりする勢いを利用することはあるので、同じ武道同士、似ている部分もあるようです。
見本を見せてくれた膝蹴りの攻撃力がものすごく高そうでした。
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剣で正面から切りかかってきた腕を、手を交差させて止め、後ろにひねりあげて足で蹴りを入れます。
合気道では正面から切りかかってきた勢いを別の方向に流すため、止めることはあまりありません。
ボッカタオには腕力も必要なようです。
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これは横からのパンチを相手の側面に入ることで避け、足で膝裏を蹴り上げ相手の体勢が崩れたところで顔面に肘鉄をくらわせます。
正直なところ、かなり乱暴で危険です。
稽古中は当てずに寸止めでしたが、本当に当ててしまえば攻撃力はかなり高いでしょう。
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これは殴りかかってきた腕を取ってひねりあげ、もう片方の腕で顔面と後頭部に往復で肘鉄をくらわせます。
教えてくれた方は目にもとまらぬ速さで攻撃しています。
どう考えても、攻撃力が高すぎです。
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最後に肘鉄と蹴りの練習をして、挨拶をして稽古は終わりました。
体験してみた結果、顔面や後頭部への攻撃、蹴りを入れるなどボッカタオはかなり攻撃力が高い武道のように思えました。
しかし稽古自体は準備体操をし、基本動作を練習し、とても安全に行われていました。
お話を聞いたところ女性でも強く有名な方がいて、その影響で男性だけではなく女性にも広まりつつあるようです。
また、オリンピック競技にしようという動きもあるためルール整備もされているとのことで、本質的には攻撃力が高いものの、徐々に安全な方向に向かっているのでしょう。
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遺跡を楽しみ、そこに描かれている文化も楽しむ。
ボッカタオを体験してみるとレリーフがリアルな情景として想像できました。
道場の方々はとても親切で、いろいろと教えてくれたり見せてくれたりしました。
驚いたのは、神棚に祀ってある四面像まで持ってきて見せてくれたことでした。
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みなさんもぜひ、遺跡とボッカタオ、両方を楽しんでみてください!

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