貧困が産み出す問題は単純な生活の苦しさや設備の乏しさだけではありません。その波紋が水面を伝わるようにだんだんと広く、より深い問題を引き起こしていきます。具体例のひとつに「児童買春」が挙げられます。しかし、たびたび貧困と共に途上国の深刻な問題として語られる現実も、その実態が表に出にくいために身近な問題だと考えられる人は多くはないでしょう。その難しい現実に向きあおうとする学生がいます。
「静岡学生NGOあおい(以下、あおい)」は、静岡県立大学の学生による活動団体です。東京をはじめ、大都市中心に活動する団体が多い中「地方で国際協力に関わる若者を増やす」ことを目的の一つに掲げ、日本では静岡市、カンボジアではコンポントム州を中心に児童買春撲滅の為の活動を行っています。あおいはコンポントム州の2つの郡(Balaing郡、Sambo郡)において “子どもの権利”への理解を広める現地団体と共に活動し、活動の方向性の協議・アドバイスを行ったり、資金面での支援を行っています。日本国内では、より多くの人に児童買春の問題を知ってもらう為の広報活動や、支援金を得るための街頭募金などの活動を行っています。大学生にとっても決して身近とはいえない児童買春の問題ですが、その大きな問題へ真摯に取り組む姿勢は真剣そのものです。
普段は静岡を拠点にしていますが、ボランティア団体のイベント等がある時は週末に東京まで出張することもしばしば。地方と都市部では情報へのアクセスや規模などで格差がないとは言えません。しかし、様々な人や団体と積極的に交流を重ね、団体運営や活動のヒントにする絶えまない向上心と行動力は地域差など全く感じさせません。静岡発カンボジア行の支援活動は、これからも地域の国際交流を先導していきます。
静岡学生NGOあおい
Name: 中村祐介
write by:望月大輔
FB: Shizuoka Student NGO AOI
Web: http://ngo-aoi.jimdo.com/
Twitter: @NGOaoi