【郊外遺跡】バンテアイ・スレイ&バンテアイ・サムレ

遺跡

アンコールワット、アンコール・トムから少し離れた場所にも遺跡群がいくつもある。
バンテアイ・スレイとバンテアイ・サムレは比較的アクセスがしやすい距離にあり、バンテアイ・スレイに関しては彫刻の細かさで人気のある遺跡となっている。

Banteay Srei 2010NOV (10) Banteay Srei 2010NOV (126)

【バンテアイ・スレイ】
時の王二代によって建立が進められ、967年に完成したヒンドゥー教寺院。シェムリアップ市内から約40キロ、片道1時間ほどの場所に位置している。
他の寺院では使われることが少なかった紅色砂岩とラテライトが多く使われているため、全体に赤みを帯びた印象を受ける。そのことからバンテアイ・スレイ(女の砦)という名がつけられている。
この遺跡が他の遺跡と一線を画すのは、何といっても非常に精緻な彫刻であろう。経蔵の破風に施されたヒンドゥー教神話の彫刻は当時の技術力の高さをうかがい知ることができる。
また、中央祠堂の壁面には「東洋のモナリザ」と呼ばれる優美なデヴァター像が柔らかな曲線で彫刻で施されている。1923年にはフランス人探検家のアンドレ・マルローがこのデヴァター像の美しさに魅了され、盗掘を試みるが逮捕されるという事件も起きている。マルローがこの出来事を小説「王道」に記したことでバンテアイ・スレイは世界に知られることとなった。
尚、現在中央祠堂への立ち入りは禁止されているため、東洋のモナリザは離れた場所からの見学となる。

 

 

【バンテアイ・サムレ】
東メボンからさらに東へ4キロほどの場所に位置するヒンドゥー教寺院。12世紀前半、スーリヤバルマン2世によって建立された。当時この地域に居住していた古代民族サムレ族にちなみ、バンテアイ・サムレ(サムレ族の砦)と名付けられた。
アンコールワットと非常に似た構造をしていることから「小アンコールワット」とも呼ばれる。

Banteay Samure (103) Banteay Samure (108)

タイトルとURLをコピーしました