【シェムリアップ】IKTT(クメール伝統織物研究所)代表、アーティスト 森本 喜久男(もりもと きくお)

関係する日本人

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意識

今やらなくていつやるんだ。それが自分の考えである。リスクを恐れ、考えて迷うだけ時間は無駄に過ぎる。実際リスクがないという事は、何をやり遂げても喜びと達成感が無いという事と同じだからである。そして、ポジティブ思考。少し難しそうなことを考えると、最初から出来ないって言う人がいる。言いそうになったら口を塞ぎ、出来るというイメージを頭の中に持つ。半歩で良いからリスクを恐れず踏み出すことだ。またどんなことであれ、起こった出来事は全てプラスにポジティブにとらえること。まずは意識、そして行動。仮に失敗しても、過ぎたことに対して愚痴を言うのは時間の無駄である。そんな時間があれば次を考えること。 そして、問題が出れば、きちんと向き合うこと。逃げたところでそれは根本的な解決にならないし、自分の中でその癖がつく。

人間はお金のために働くんじゃなくて、人間として生きるために働くということ。そう思っている。

 

手描き友禅工房に弟子入り、そして日本からタイへ
カンボジアで工房を。そしてロレックス賞受賞

(こちらの記事は書籍版でご紹介しております)

 

今後の自分の挑戦

バンコクで出会った布に魅せられてから既に30年が経過しました。今、その布を再生するために工房を立ち上げ、村を作り、同じものを作っています。ニューヨークやパリのファッション業界の人々から、世界一と噂される布を作っています。本当に嬉しいことです。人間の縁は本当に不思議です。でも、大事なことは常にその先にあります。世界一と噂されている布は、昨日までの話。明日もそう言ってもらえるような布をずっと作っていかなきゃいけません。常に前を見ていく。それが大事なんです。

伝統を守るのは博物館の仕事です。僕らの仕事は伝統を作っていくことです。

今後自分がやっていかなきゃいけないことは、自分がやってきたことや感じてきたことを、次の世代にきちんと伝えていくことだと思っています。それが今の自分の役割です。

先日、医者から癌だと宣告されました。そしてあと2年の命だと伝えられています。でも、治療を受ける気はないです。自然と共に自然に死ねるように、そう考えています。一日一日、日々大切に生きる。人間は賞味期限がある生き物です。今日できることは今日やって、自分が伝えられることは、勿体つけずに伝えていきます。そうやって時代は変わっていくのですから。

 


 

森本 喜久男 (もりもと きくお) 

出身: 京都府

学歴: 定時制高校、デザイン学校卒業

職業・業種: アーティスト、IKTT(クメール伝統織物研究所)代表

座右の銘: 今やらなくていつやるんだ

趣味: 営み、生きること

カンボジア歴: 1994年初訪問、1996年より在住

ウェブサイト: http://www.iktt.org/

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