【プノンペン】公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)職員、カンボジア日本人会会長 手束 耕治 (てづか こうじ)

関係する日本人

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日本から海外に

子供の頃は、外国航路の船員になりたかった。父親は日本各地の港に行き、夏休みや春休みには母親と一緒に父親の住む港町に遊びに行っていた。それぞれの港には、その土地独特の文化があり、どんどん自分の見聞は広がっていった。異文化に触れることは新鮮で楽しいと気づきはじめていた。

大学院を修了し、現在の団体SVA(当時は曹洞宗ボランティア会)に入会した。学生時代はユニセフの学生会員であり、団体の活動にも関心を持っていた。現地ボランティアを募集しているという話があり、ボランティア待遇(日給千円程度支給)で参加することにした。しかし、父親からは反対された。海外に出ることに対してではなく、ボランティアとして働くことに対してであった。普通の企業できちんとした仕事に就けと言われた。今でこそ、欧米や日本でもボランティアがキャリアとして認められてきたが、その当時は社会からのはみ出し者扱いで、ボランティアが終われば、その後の仕事はどうするんだという時代であった。

1984年3月から、タイのカンボジア難民キャンプで2年半働き、その後、同じくタイにあるラオス難民キャンプの担当として4年間滞在した。1987年12月に、プノンペンに調査に訪れた。カンボジアの現状を確認し、可能であればカンボジア国内での活動を開始する予定であった。しかし、あまりの現状の酷さ、危なさから、この段階ではやらないことを決定した。

 

カンボジアで事務所開設。帰還難民支援活動
カンボジア日本人会発足

(こちらの記事は書籍版でご紹介しております)

 

今後のカンボジアと自分の挑戦

カンボジア人はソック・サバーイの精神で、死ぬまで頑張らない。そんな適度なおおらかさと、他人へのお節介があるので、カンボジアには日本のようなお年寄りの孤独死はないだろうと思います。

自分が初めて訪れた当時はNGOに対する信頼度は高いものでした。そのため、政府関係や公的機関からの信頼関係を作るのにあまり苦労しませんでした。でも、今は様々なNGOがあり、カンボジア人のNGOに対する見方が変わってきています。市民社会の担い手のカンボジアのNGOにはもっと頑張ってもらいたいですね。

また、個人的にはもうすぐ定年なので次は新しいことにチャレンジしたいです。今までの自分の経験を活かした仕事、文化交流、グローバル人材育成など、日本とカンボジアの役に立てることが出来ればと思っています。あと自分のライフワークである仏教ですね。これにも力を入れたいです。

とりあえず、カンボジアに興味ある人は、是非、一度来て見てください。

 


 

手束 耕治 (てづか こうじ) 

出身: 徳島県

学歴: 駒沢大学大学院 仏教学

職業・業種: 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)職員

座右の銘:色即是空、空即是色

趣味: 水泳

カンボジア歴: 1987年初訪問、1991年より在住

ウェブサイト: http://sva.or.jp/

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