旅先で感じたアイデンティティ
自分のアイデンティティってどこにあるんだろう。韓国国籍の父と、日本国籍を持つ母との間に生まれた自分。物心ついた頃に、父親からそのことを周りに言わないように言われていた。なんで隠さなきゃいけないんだろう、自分は何人なんだろう。ずっとそう思っていた。そんな意識も、旅先で様々な人々に出会っていくことで、そんなことはどうでもいいことのように感じ始めた。
子供の頃から映画が好きであった。その影響もあり東京の映像制作の専門学校に通うこととなった。18歳、友人と初めて海外旅行に行くことにし、いくつかの候補地の中からカンボジアに決めた。さほど深い理由があった訳ではない、講師の一人に五十嵐氏(映画「地雷を踏んだらさようなら」の監督)がいたから、それだけの理由で決めた。
学校卒業後は、1年間映写室で働いた。そして貯蓄したお金でアジアへと旅に出ることにした。自分は日本人だけどアジア人だと思っていた。訪れた国の中から、いつかどこかに住もうと決めていた。そして自分が住みたいと思ったのがカンボジアであった。
カンボジアで働く。そして、日本で入籍
カンボジア人との恋愛・結婚・出産、そして子育て
(こちらの記事は書籍版でご紹介しております)
カンボジアでの生活と自分
休みの日はのんびりと、バイクで道なき道をうろうろしています。日本じゃありえないけど家族5人で一台のバイクに乗ったりして。
日本とカンボジアを較べると、細かすぎる日本人に対して、細かさがなさすぎるカンボジア人。これは人との距離に置いてもそうですよね。でも、おおらかで温かさがあり、今を楽しみ、笑いが絶えない人々が多いですし、子供にもそうなってほしいです。
実際、私が見ているカンボジアが、カンボジアの全てではありません。でも、私が見ているカンボジアが、私にとってのカンボジアです。
アイデンティティにも繋がると思っているんですが、カンボジア人との恋愛・結婚も、カンボジア人だからって、ひとくくりにできないと思うんです。日本人でも様々な方がいますし、一緒ですよね。
丸山 奉子(まるやま ほうこ)
出身: 静岡県
学歴: 静岡県立静岡農業高等学校、映画映像学院
職業・業種: アーティザンアンコール日本人ゲストリレーション
座右の銘: わたしはわたし。そのままを受け止めてくれるか、さもなければ放っといて。
趣味: 読書、映画鑑賞、旅
カンボジア歴: 2002年初訪問、2005~2006年滞在、2012年より在住
ウェブサイト: http://malaru.jugem.jp/