今回、クロマーツアーズでのインターンシップを通して、アンコールワット遺跡群に行きました!その中でも、アンコールワット遺跡群には4つの門があることを知り、4つの【門】に焦点を当て調査することにしました!
テーマはズバリ“門”です!
アンコールワットと言えば、入口にあたる【西塔門】そして裏口にあたる【東塔門】が観光スポットの一つに挙げられます。
しかし、【南塔門】 や【北塔門】は観光客が少なく、言わば“穴場スポット”とも言えます。
今回はアンコールワットにある【西塔門】【南塔門】【東塔門】【北塔門】の比較や門周辺の景色を紹介したいと思います。
(出典:アンコール遺跡)
まずは【西塔門】へ
(西参道にて)
アンコールワットへは入口である【西参道】から歩いてきます。
西参道の左右には幅190メートルの【環濠】である堀を見渡すことができ、正面には横一列に広がる西塔門(中央)やゾウの門(左右)を一望することができます。
ガイドさんによると、中央の【西塔門】には地位が高い人が通ることができ、左右に位置する【ゾウの門】は庶民のひとや兵士が通ることができる門であったみたいです。
(西塔門にて)
西参道を歩き終えると、西塔門が現れます。
西塔門・東塔門・北塔門・南塔門の4つの門がある中で、西塔門に参道が作られた理由は風水に関係があり、カンボジアでは西が忌み嫌われている方角であるため作られたそうです。
西塔門の壁には中央祠堂デヴァターと呼ばれる女神を意味する像が119体刻まれており、デヴァターの頭の上には【ロックラウ】と呼ばれる冠をつけたレリーフや象や馬、牛などの動物が多く見られます。
また、アンコールワットでは、口の閉じたデヴァターがほとんどなのに対して、西塔門の内側に掘られているデバターは歯を見せて笑っています。
(西塔門の壁面にて デヴァター)
(西塔門の壁面にて 象)
(西塔門の壁面にて 馬)
(西塔門壁面 歯を見せて笑うデヴァター)
(西塔門内 ヴィシュヌ像)
西塔門内には両腕に8本の腕を持った【ヴィシュヌ像】があります。
ヴィシュヌとは、ヒンズー教の三大最高神(ブラフマー 神・ヴィシュヌ神・シヴァ神)の一つで、クメール王朝の王であり、アンコールワットを建設したスールヤヴァルマン2世も信仰していたと言われています。
(西塔門の柱にて)
こうした壁面が数多く残る一方で、西塔門の柱を見ると、内戦時の銃弾跡が現在も残っています。
【南塔門へ】
西塔門を経て、南方面に進むと、木が生い茂る中から【南塔門】が現れます。
ガイドさんによると、南塔門は西塔門から運ぶことのできない物資を船で運ぶために作られた門だそうです。
南塔門では蟻塚で出来た仏陀像や綺麗な彫刻も残る一方で、劣化が進行しており、屋根にあたる部分や南塔門内部の像の顔部分は欠損し、レリーフも一部にしか刻まれていません。
(南塔門正面にて)
(南塔門裏面にて 屋根にあたる部分が欠損している)
(南塔門内部にて 顔部分が欠損した像)
南塔門ではレリーフはあまり見受けられない一方で、野生のサルやリスに出会えるチャンスや日本ではあまり見かけることのない高床式住居も見ることができる穴場スポットです。
カンボジアでは蛇やコブラなどから身を守るために【高床式住居】が建てられています。
(南塔門付近 野生サルの毛づくろい)
(南塔門付近 高床式住居)
南塔門を外にでると、環濠からシェムリアップ市街を一望することができます。まれに、現地の人が釣りをしているところをみることができます。
(南塔門外面にて 地面が蜘蛛の巣に覆われている)
(南塔門外面からシェムリアップ市街を臨む)
【東塔門へ】
当初は、西塔門のみがアンコールワットへの入口でしたが、後からアンコールワットへの裏口として【東塔門】は建設されたそうです。
東塔門は全体的に紅く、窓は開放的に作られており、壁面の表面には容姿の揃ったデヴァダー達が見受けられます。また、東塔門から中央祠堂を見ることができるのみならず、野生のブタに遭遇できるチャンスもあります。
レリーフの面では、他の塔門では見受けられなかった【8つの腕を持つ怪物】も刻まれています。
(東塔門外面にて)
(東塔門壁面にて 猿)
(東塔門表面 デヴァダー達)
(東塔門壁面にて 片腕が8本ある怪物)
(東塔門から見える中央祠堂)
(東塔門付近にて 野生のブタ発見)
【北塔門へ】
北塔門も南塔門と同様に、西塔門から運ぶことのできない物資を船で運ぶために作られた門です。
北塔門の容姿は南塔門や東塔門と酷似しているため、窓は開放的に作られています。
また、北塔門にはガルーダに乗るヴィシュヌ神の破風があるのですが、今回はレリーフを見ることができませんでした。
(北塔門正面にて)
(東塔門外壁)
(東塔門外部 欠損部分)
(東塔門内部 屋根欠損)
以上がアンコールワットにある4つの門とその周辺の紹介になります。
通常の観光ルートであるアンコールワット中心部では観ることのできない彫刻や野生動物を見ることができると思います。
みなさんも是非、【門めぐり】という新たな旅の仕方を試してはどうでしょうか?
予想もしなかった自然と遺跡との融合を感じることができる旅になると思います!
<Reference>