暮らしの中の遺跡群 その魅力に迫る!

インターンシップ

 

こんにちは、くろまるインターンシップ生の堀です。

カンボジアといえばやはり壮大な規模を誇る遺跡群が魅力的ですよね!国旗にも描かれているアンコール・ワットをはじめ、数多くの歴史ある遺跡にはロマンを感じます。今回のインターンシップでは取材もかねて素晴らしい遺跡へと足を運ぶ機会を得ることができました。

 

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カンボジアで町歩きをしていると異国情緒を味わいつつも同時にどこか懐かしく落ち着きを感じます。それはおそらくのどかで豊かな自然や人懐こく話しかけてくれる人々の存在があるからかもしれません。同時に自然や遺跡への尊敬や誇りが神秘的な雰囲気につながっていることも肌で感じました。

 

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町を散策すると手の込んだ建築様式の住居屋根や、店先に必ずと言っていいほど置かれている魔よけの像などを目にすることができます。生活空間との共通点が多いため、遺跡に足を踏み入れた時は押し寄せる感動だけでなくどこか親しみやすさを感じるかもしれません。

 

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今回は観光地としてだけではない、カンボジア人の生活とも深く関係する遺跡の魅力について取り上げようと思います。

まず遺跡巡りでお世話になったガイドのサムナンさんは尽きることなく出てくる豊富な知識とお茶目な笑顔が素敵な方でした。

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ここでサムナンさんへの質問ターイム!

Q 遺跡はカンボジアの人にとってどのような存在ですか。

とても身近で生活の一部、公園のような憩いの場として人が集まってくる。お祭りやお盆には遠方からも多くの人が訪れて賑わうよ。何より団らんの場所として、遺跡内に入らなくても昼寝をしたり周囲の緑を求めて来るなど精神的に距離が近いね。

なるほど....話を聞いているそばから楽しそうに遺跡周辺で青空談話会を開催する人やごろごろ気持ち良さそうに横になる人の姿がちらほら。

 

保全による規制など問題はありますが、遺跡は決して地元の人から切り離されたものではなく暮らしに根差したものなのだと感じました。このことを実際に確認するためにアンコール・トムに見られるレリーフ、壁に施された浮彫で検証していきましょう!

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アンコール・ワットの半世紀後に造営されたアンコール・トムは「大きい町」という意味があり中心に位置するバイヨン寺院をはじめ都城として数多くの遺跡を見ることができます。繊細かつ美しいレリーフは見所の一つです。

 

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一見ポケットモンスターのモンスターボールのようなレリーフ。実は蓮の花とつぼみを表しています。至る所に様々な形で描かれているので遺跡ごとの違いを見つけるのも楽しそうですね。遺跡内だけでなく町中の寺院や看板のモチーフに用いられている様子もよく目にします。昔も今も変わらず人々にとって大切な花であることがわかりますね。

 

 

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見上げると空を覆うように葉を茂らすこの木は至る所で目にすることができ、心地よい日陰を生み出しています。レリーフに描かれるとまた違った印象を受けますよね。今ではトゥクトゥクがとまっているように、昔も待ち合わせや休憩に格好の場所だったのではないでしょうか。

 

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道端でゆったりと草を食べている水牛に初めて遭遇した時は驚きましたが、なんとものんびりとした落ち着く光景です。描かれ方は様々ですがこのレリーフでは荷物を運ぶ姿です。かつては戦争での運搬係などの役割で、現在では農作業といった具合に人との関係性が強い生き物ですね。

 

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レリーフの親子の猿に癒されると思いますが至近距離での体を張った写真に注目して頂きたいです。そう、アンコール・トム内には猿が住みついておりぼんやりしていると食べ物を求めて飛びかかってくることがあります。注意してくださいね。

 

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腹が減っては戦は出来ぬとはよく言ったものでやはり食は人にとって非常に大切なものですよね。生活の基盤でありそのことは昔も今も変わらないですよね。カンボジアで経験した市場や屋台飯の食欲をそそる香りが遺跡からも漂ってきそうです。

 

 

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現在では観光の足として象を見ることがありますが、かつては乗り物としてや運搬などの目的で使われていたようですね。

 

突然ですがここで見つけると楽しいちょっぴり面白遺跡コーナー!

 

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皆さん、この積み上げられた石はどこか神秘的な雰囲気を醸し出し遺跡の一部分だと思いますよね。実は崩れてしまった石を清掃の方が端に寄せたところ、子どもが積み上げていきそれを見た観光客が願掛けのように更に石をのせてできたものなのだとか。いくつも連なる石の塔はなかなか圧巻の光景です。アンコール・トム内のどこにあるかぜひ探してみてくださいね。

 

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お次はこちら、大木が絡まった遺跡が有名なタプロームにて。レリーフの一つにまさかの恐竜の姿が描かれているのです。なぜここだけに、そしてどのような意味があるのかなど様々に思いをめぐらすのも楽しいですね。

 

 

 

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アンコール遺跡群を初めて目にしたときに感じた言葉にならない感動は、たとえ国や文化が違ってもそれぞれの人が自分の五感を通して得られるものだと思います。壮大でありながらどこか親しみやすさを感じる。そこには移ろいゆく時代の中でもカンボジアの人々の生活の連続性、関連性が遺跡との間にあるからだと考えました。

 

一つの物語のようなレリーフは絵巻として言葉を超えた世界を見せてくれました。今回取り上げたものは星の数ほどある中から切り取った一部分であり、人によって感じることや得られるものもまた様々だと思います。

 

そして観光地である以上にカンボジアの人にとっての大切な生活圏であり、先祖代々受け継がれてきたという事実を忘れてはいけないと強く感じました。単に過去の歴史や出来事によって作られた完成したものではなく今もまさに暮らしと関わっている遺跡群に、より深く多彩な魅力を感じました。

 

皆さんもぜひ、奥深いカンボジア遺跡群へ足を運んでみてください。

 

 

 

 

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