【プノンペン】森歯科医院院長 森 到(もり いたる)

関係する日本人

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オーストラリアからカンボジアに

歯科大学を卒業し、横浜で勤務医を8ヵ月行った。その歯科医院には分院があったが経営状況はあまり良いとは言えない状態であった。そこで、院長から立て直しを依頼され2年間そこで頑張り、分院の経営状況は大きく向上した。その功績から分院を譲り受け自分の歯科医院として開業することとなった。

持ち前の話好きキャラクター、そして横浜と言う地理的なものもあり、20ヵ国以上の様々な外国人を治療してきた。そんな口コミもあってか、患者数はどんどん増えていき、いつの間にか地域では一番の人気医院となった。しかし、忙しさを理由に子供が出来てからも一緒に遊ぶ時間はほとんど取れなかった。結局23年間、2007年までやっていた医院を辞め、子育てのためにオーストラリアに移住することにした。

オーストラリアではセミリタイア的なライフを送っていた。歯科医院の開業も考えていたが、オーストラリアの歯科医師免許の取得が困難で、プロセス中にルールが何度か変わったため、別の国も視野に入れることにした。

2011年、UAE、中国、マレーシア、シンガポールなど、いくつかの国を視察したうえでカンボジアに決めた。自分の持っている技術をこの国に貢献し、日本人を含め、この国に住んでいる人達に、日本のスタンダード以上の治療を提供できればと思ったからである。そして、この国でならゆっくりと自分がやりたいことをやっていける、そう感じたからであった。

カンボジアで開業をするにあたり、歯科診療台、器具、材料、薬剤などは日本より輸入したが、立ち上げに必要な資金は、日本と較べると数分の一であった。

翌年1月、若干のトラブルがありつつも、無事商業ビル内に開業した。開業当初は認知度も少なく患者も少なかった。しかし、口コミやブログ、そして雑誌の連載記事などを通してカンボジアに在住する日本人、西洋人などの患者が増えていった。

2013年7月、高級住宅地のブティックホテルの一角に引っ越した。かねてから考えていたデンタルツーリズムにより重点を置き、在住者だけでなく、日本や海外からの患者にカンボジア旅行と集中的な歯科治療を、同時に満喫してもらおうと思ったからであった。

日本と較べて格安で受けられるデンタルツーリズム
ホリスティック医療について

(こちらの記事は書籍版でご紹介しております)

 

今後のカンボジアと自分の挑戦

カンボジアと較べると、日本の方がずっと大きく稼ぐことは出来ますが、自分自身日本で25年間やっていた経験から、日本では先が見えてしまうという事を強く感じていて仕事自体が面白くない。システムが硬直化していてブレークスルーしづらいのが日本が低迷する理由だと思います。

とは言え、実際、カンボジアで歯科医師として開業していると、日本の常識が通用しない場面も多く、またカンボジア社会、カンボジアに住んでいる人に辟易させられたこともありました。でも、それら全てが修行だと思っています。それでもここで結果を出せれば人間的により成長できるのではないか、何に対しても、やらないで後悔するより、やった方がいいと自分は思っています。

自分自身がこの国でやりたいことはたくさんあります。歯科技工士の学校、歯科大学、デンタルツーリズムの活性化、そしてホリスティック医療。

でも、まずは、世界中の患者に満足してもらえる、世界最高水準の治療をこのプノンペンでリーズナブルに提供していくことをモットーとして頑張っています。誰よりも正確に、誰よりも迅速に、誰よりも快適に、誰よりも長持ちする治療を、なるべくリーズナブルに提供する。そして、誰よりも患者さんに満足感を与えられる歯科医師であり続けたいと思っています。これが一番難しいんですけどね。

 


 

 

森 到 (もり いたる)

出身: 東京都

学歴: 神奈川歯科大学

職業・業種: 森歯科医院院長

座右の銘: 臨機応変

趣味: 剣道、ウインドサーフィン

カンボジア歴: 2011年より在住

ウェブサイト: http://www.aqualine-dc.com   / https://www.facebook.com/DrMoriDentalClinic

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